妊娠中期(16週~27週)は「安定期」とも呼ばれ、体調が比較的落ち着いてくる時期です。つわりもおさまり、妊娠生活に少し余裕が出てくる方も多いでしょう。しかし、この時期ならではの体調の変化や注意すべきこともたくさんあります。今回は、妊娠中期に現れやすい身体の変化と、それに伴う注意点、快適に過ごすためのアドバイスをご紹介します。
妊娠中期に起こる体調の変化
- お腹が目立ち始める:子宮が大きくなり、外見にも変化が表れます。
- 胎動を感じ始める:18週前後から胎動を感じる人が増えてきます。
- 腰痛やむくみ:体重の増加やホルモンの影響で体に負担がかかります。
- 食欲の回復:つわりが落ち着くと、食事を楽しめるようになります。
- おりものの増加:ホルモンの働きによる自然な変化である場合が多いですが、異常があれば医師へ相談を。
- 便秘や痔:腸の働きが弱まり、排便が不規則になることがあります。
妊娠中期の過ごし方のポイント
1. 食べすぎに注意
つわりが終わって食欲が戻る時期ですが、急激な体重増加は妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクを高めます。栄養バランスを意識し、塩分・糖分の取りすぎに気をつけましょう。
2. 運動を取り入れて血流改善
軽いウォーキングやマタニティヨガは、むくみや腰痛の予防に効果的。無理のない範囲で、毎日少しずつ体を動かすことが大切です。
3. 妊娠線ケアを始めよう
皮膚が急激に引き伸ばされるこの時期から、妊娠線予防の保湿ケアを始めると効果的。お腹だけでなく、バストや太ももにも忘れずに塗りましょう。
4. 睡眠姿勢に注意
お腹が大きくなるにつれて仰向けがつらくなることも。左側を下にした横向き寝(シムス位)が、血流にも優しくおすすめです。
気をつけたい体調変化・異常のサイン
- お腹の張りが頻繁にある:張りが強く痛みがある場合は早産の兆候の可能性も。
- 出血:少量でも異常な出血があればすぐに受診しましょう。
- 頭痛・めまい・視界の異常:妊娠高血圧症候群の初期サインのことも。
- 強いむくみ:脚だけでなく顔や手にも現れる場合は要注意。
この時期にやっておきたい準備
妊娠後期に入る前のこの時期は、体調も安定しているため、出産準備や生活の整備に適しています。
- 出産する病院との連携・健診スケジュールの確認
- 母親学級・両親学級への参加
- 職場への産休時期の伝達と引き継ぎの準備
- ベビー用品の下見や選定
まとめ
妊娠中期は、妊婦生活の中でも比較的活動しやすい時期ですが、油断は禁物です。体調の小さな変化にも敏感になり、無理をせず、自分のペースで毎日を過ごしましょう。快適な妊娠生活を送りながら、出産に向けて少しずつ準備を進めていくことが、この時期の大切な過ごし方です。